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1.広報の考え方の基礎

広報活動は、組織活動が根本にあり、それに添って運営されるべきものです。

要するに広報は、組織のあり方や、組織の考え方、組織の活動、それぞれがうまく機能していれば、難しい事はありません

しかし、何事も行き当たりばったりで物事が進んでゆき、ひとつの大きな幹が無く進んでゆく組織であれば、広報のプロが入って来たとしても良い活動を行う事はできません。

それは、終始一貫した幹や根が見えないからです。

大地から水や養分を吸い上げる太い根や、枝葉をしっかりと支え続ける大きな幹こそが、組織の中心であるべきなのに、細かく小さな枝葉に気を取られて、そればかりを説明し続けていれば、部分しか見えないために、その組織活動が全く見失われる可能性さえあります。

例えば、フリーマーケットが開催されたとして、参加者であるボランティア団体にインタビューがなされました。たくさん売れて良かったです!これはうちの組織の利益になります!!みんなに分配します!買ってくださってありがとうございましたー!

と、それだけだと、何も伝わりません。

では、その団体が、どういった構成員がいて、どういった目的でこのバザーに参加したのかと、そこまで考えて、その考えが皆に伝わっていたらどうでしょうか。

そのボランティア団体は、身体障害者の授産施設で、身障者の方々が様々な美しい工芸品を作っており、今回は、授産施設の新人さんのデビュー作がたくさん並んでいて、その利益は新人さんに自分で働いて創り上げたものが、こうして、収入になっていくのだという事を理解していただく為の参加であったとしたら?

もっと、違ったインタビューの答え方になった事でしょう。

そして、

更に、高次元での定義ができていれば、その組織の幹の部分が身障者の方々の自立支援という事が末端まで浸透しておりそれが、何よりも優先する事だという組織運営になっていたら、皆が迷う事無く様々な動きができるのです。

障害者の方の技術の向上の為に、有名な先生を呼びたいと部下が言っているけど、その活動に収益も発生しないし、逆に先生への謝礼も必要になるよね。日常の業務も滞るし、上司への確認も面倒だし怒られるかもしれないしな…。もう、伝えるのはやめておこうかな?

などという愚かな判断も無くなる訳です。

クレドという、その組織の考え方の基本になるものを皆で考えて制作し、常にその考えに則って物事を判断するホテルがあります。

リッツカールトンというホテルです。

これは、その組織の考え方をグループ全体に定着させる内部での広報活動のひとつだと言えます。

このホテルは、リッツカールトンミスティークという魔法のおもてなしで有名になりました。

例えば、こんなことだ。ある新婚夫婦がハネムーンを計画したところ、男性に癌が見つかり、ハワイに行けなくなった。二人はしかたなくロサンゼルス郊外マリナデルレイのザ・リッツ・カールトンに宿泊、せめてもの慰めにと、ハワイ名物のカクテル「マイタイ」を注文した。

二人の事情を知ったバーテンダーは「あと30分ほどお付き合い願いませんか」と言った。

30分後、二人はスイートルームに案内された。そこには蘭の花が敷き詰められ、水槽の中には熱帯魚が泳ぎ、漁網がかけられたベッドには貝殻が、そして浴室にはビーチのごとく砂が敷き詰められていた。

二人は感激のあまり涙を流したそうだが、これが「ザ・リッツ・カールトン・ミスティーク」なのだという。

これは、バーテンダーであろうが、ベルボーイであろうが、誰でもが、個人の判断で行動し、宿泊客を喜ばせようとする活動を可能とする魔法がかけられているようなものです。

例えば、一人が持ち場を離れて、お客様の緊急な用件に対して対応する時も、何が大事なのかという事が明確化されていれば、フォローにまわる人員が有機的に自然と配置されます。

それは、上司にいちいち確認をとらなくても現場レベルで高次元の判断が下される事を意味しています。

そこには、調整コストが、全くといってかからない運営が作り上げられています。

めんどくさい人とは「調整コスト」がかかりすぎる人。

さて、

内部の組織の事が、何で広報よ?と思われている方もいらっしゃると思います。

が、内部の組織の事そのものが広報なのです。

組織のあり方自体が広報だと考えてください。

どんなにキレイ事を言っても、どんなにいい事を言っても、その組織の運営がうまくいっていなければ、外部に何を発信しても一緒です。

まずは、内部で考え方を整理し、その組織がいちばん大事にしたいものを明確にした上で物事を考えて行く事です。

陥りがちなのは、組織運営は動機や、思いだとわかっていたとしても、目先の収入や必要な費用に振り回されてしまいます。

それを全部、無いモノとして、例えば、収入が無くてもその想いを貫けるか?と考えた時に見えてくるものが何かという事。これを大事にしていきたい。

これができなければ、生きている意味が無いというようなそこまで、考えられる情熱があるか?

代表となる人なら、常に問いかけるべき事だと考えています。

そして、その熱意が伝わって行けば、組織の文化が生まれて来て、参加者それぞれがその文化を補強していく。

より強い組織になって行く。

より強い組織になれば、外部への発信力も強くなってゆく。

そして、外部を巻き込んでゆく規模も大きくなってゆくのです。

 

広報の基礎とは、そういったものです。

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